共働き夫婦向け「おうち時間」が最高のご褒美！快適＆効率的な住まいづくりの秘訣

2025年11月30日

「平日は仕事で忙しいけれど、家では心からリラックスして過ごしたい」「二人だけの時間を大切に、趣味や学びを充実させたい」「家事の負担は最小限にして、自由に使える時間を増やしたい」――そんな願いを持つDINKS（Double Income, No Kids）や共働き夫婦が増えています。

かつては「寝に帰るだけ」の場所だった家が、多様なライフスタイルの中で、今や「最高のご褒美時間を過ごすための空間」へとその価値を変えつつあります。限られた時間の中で、いかに快適に、効率的に、そして自分たちらしく暮らすか。それは、DINKS・共働き夫婦にとって、住まいづくりにおける最大のテーマと言えるでしょう。

本コラムでは、仕事もプライベートも充実させたい現代のDINKS・共働き夫婦のために、「おうち時間」を最大限に楽しむための快適かつ効率的な住まいづくりの秘訣を解説していきます。

なぜ今、「おうち時間」が重視されるのか？

ライフスタイルの変化が、住まいの価値観を大きく変えています。

1. ワークライフバランスの重視

働き方改革やリモートワークの浸透により、仕事とプライベートの境界線が曖昧になる中で、家での過ごし方を見直す人が増えました。仕事のストレスを解消し、心身をリフレッシュできる「質」の高いおうち時間が、日々の生活における重要な要素となっています。

2. 個人の時間と趣味の充実

DINKSや共働き夫婦は、子どもがいない、または子どもが独立していることで、自分たちの時間をより自由に使える傾向にあります。共通の趣味や、それぞれが没頭できる時間を持つために、家の中での過ごし方や空間のあり方が重視されるようになりました。

3. 家事負担の軽減ニーズ

多忙な毎日を送る中で、家事に費やす時間はできるだけ減らしたいと考えるのは自然なことです。家事の効率化は、そのまま自由時間の増加に直結するため、間取りや設備選びの重要なポイントとなります。

「時短」を叶える効率的な住まいづくり

忙しい共働き夫婦にとって、家事の時間を最小限に抑え、趣味や休息に充てる時間を生み出すことは、住まいづくりの最重要課題の一つです。

(1) 究極の「家事動線」でストレスフリーに

家事動線とは、家事を行う上での移動経路のことです。この動線を短く、スムーズにすることが、時短の基本です。

水回りの集中配置: キッチン、洗面所、浴室、トイレといった水回りを一か所に集約することで、配管や給排水の効率が良くなるだけでなく、家事の移動距離も大幅に短縮されます。
「洗濯・乾燥・収納」のワンスペース化: 洗濯機、乾燥機（ガス乾燥機や浴室乾燥機）、そして衣類を一時的に掛けておけるスペースやクローゼットを近くに配置することで、「洗う→乾かす→しまう」の流れが驚くほどスムーズになります。アイロンがけのスペースも近くにあれば完璧です。
回遊動線: キッチンの周りや、リビングから水回りへのアクセスが複数ある「回遊動線」は、家事だけでなく、生活全体の動きをスムーズにし、デッドロック（行き止まり）がないためストレスが軽減されます。

(2) 最新設備とスマートホームで家事を自動化・効率化

現代のテクノロジーを活用することで、家事の負担はさらに軽減されます。

ビルトイン食洗機: 食事の後片付けの時間を大幅に短縮できます。大容量タイプを選べば、調理器具もまとめて洗え、手荒れの心配もありません。
ロボット掃除機・乾燥機能付き洗濯機: 留守中に掃除を済ませたり、洗濯物を乾燥まで一貫して行ったりすることで、帰宅後の負担が劇的に減ります。
スマートホームシステム: AIスピーカーと連携して照明やエアコンを音声で操作したり、外出先から施錠確認やシャッターの開閉ができたりと、日々の「ちょっとした手間」を解消し、快適性を高めます。防犯面でも安心感が増します。
パントリー・ウォークインクローゼット: まとめ買いした食品や日用品を効率的に収納できるパントリーや、衣類の一元管理ができるウォークインクローゼットは、散らかりを防ぎ、家事の効率を高めます。

「最高のご褒美」を叶える快適な空間デザイン

効率性だけでなく、家で過ごす時間が「最高のご褒美」と感じられるような、上質でパーソナルな空間づくりも重要です。

(1) 個人の趣味を尊重するプライベート空間

共働き夫婦は、それぞれが異なる趣味やライフスタイルを持つことが多いもの。互いの時間を尊重しつつ、充実したプライベートを過ごせる空間を設けることが大切です。

独立したワークスペース: リモートワークの定着により、仕事に集中できる個室や、リビングの一角に設ける半個室のワークスペースは必須です。オンライン会議に適した環境や、資料を広げられる十分な広さを確保しましょう。
趣味部屋・DEN（書斎）: 一人が読書に集中したい時、もう一人が映画を観たい時など、それぞれの趣味に没頭できる空間があると、お互いに気兼ねなく過ごせます。音楽鑑賞室、コレクションルーム、トレーニングスペースなども人気です。
多機能リビング: 広めのリビングを確保し、食事、くつろぎ、趣味、仕事など、多様な活動に対応できるフレキシブルな空間設計を心がけましょう。可動式の家具や間仕切りで、必要に応じて空間を区切る工夫も有効です。

(2) ホテルライクな非日常空間と上質な素材選び

日々の疲れを癒し、特別な時間を過ごすために、上質で洗練された空間デザインを取り入れると良いでしょう。

統一感のあるインテリア: 家具やファブリックの色味、素材感を統一することで、洗練されたホテルライクな雰囲気を演出できます。
間接照明と調光機能: 明るすぎない柔らかな間接照明は、空間に奥行きと落ち着きをもたらし、リラックス効果を高めます。時間帯や気分に合わせて明るさを調整できる調光機能も便利です。
質感の良い素材: 無垢材の床、石目調のタイル、モルタル調の壁、アイアン素材など、本物志向の素材を取り入れることで、視覚的・触覚的な心地よさが向上し、空間に高級感が生まれます。
バスルームの充実: 広めの浴槽、調光可能な照明、ジェットバス、テレビなどを設置し、まるでホテルのようなバスタイムを楽しめる空間は、一日の疲れを癒すのに最適です。

(3) 「見せる収納」と「隠す収納」のメリハリ

洗練された空間を維持するためには、収納計画が非常に重要です。

生活感を隠す収納: 生活感が出やすい日用品やストック品は、扉付きの収納やパントリーにすっきりと収めましょう。
「見せる」ための収納: お気に入りのコレクションやアート作品、デザイン性の高い家電などは、オープンシェルフやニッチに飾り、インテリアの一部として楽しみましょう。

マンション？それとも戸建て？ライフスタイルに合わせた賢い選択

DINKS・共働き夫婦にとって、マンションと戸建て、どちらを選ぶかは大きな悩みどころです。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自身のライフスタイルに合った選択をしましょう。

(1) マンションのメリット・デメリット

メリット:
- 立地の良さ: 駅近や都心部の物件が多く、通勤・移動に便利。
- セキュリティ: オートロックや監視カメラなど、セキュリティ体制が充実していることが多い。
- 管理の手間なし: 共用部の清掃や修繕は管理組合・管理会社が行うため、手間がかからない。
- 維持費の明確さ: 管理費、修繕積立金などが月々明確にわかる。
デメリット:
- リノベーションの制限: 専有部分以外の躯体や共用部分の変更は不可。管理規約による制限も多い。
- プライバシー・騒音: 上下左右の生活音やプライバシーへの配慮が必要。
- 駐車場代: 別途駐車場代がかかることが多い。

(2) 戸建てのメリット・デメリット

メリット:
- 自由な設計: 間取りやデザイン、素材など、希望を最大限に反映できる。
- プライバシー: 隣家との距離を保ちやすく、生活音を気にしにくい。
- 駐車場: 敷地内に複数台駐車できることが多い。
- 庭・屋外スペース: ガーデニングやBBQなど、屋外での活動を楽しめる。
デメリット:
- 維持管理の手間: 庭の手入れや外壁・屋根のメンテナンスなど、所有者の責任と費用負担が大きい。
- セキュリティ: マンションに比べると、個別の防犯対策が必要。
- 初期費用: 土地代を含めると、マンションより高額になる傾向がある。