クッションフロアとは?メリット・デメリットを解説
クッションフロアは、日本の住宅で広く使われている床材です。これからマイホームを新築する方、リフォームやリノベーションをする予定の方のなかにはクッションフロアの採用を検討されている方も多いのではないでしょうか。
クッションフロアは、防音効果や衝撃に強いなどのメリットがある一方で、へこみやすい、色移りしやすい、カビが発生しやすいなどのデメリットもあります。
クッションフロアとは
クッションフロアは、塩化ビニール(プラスチックの一種)素材でできたシート状の床材です。裏面は不織布で裏打ち(補強処理)されており、間にはスポンジ状の発泡層があります。職人の間では「CFシート」とも呼ばれています。
名前のとおりクッション性に優れた床材で、水をはじくので、メンテナンスがしやすいことが特徴です。カラーやデザインも豊富で、木目柄やタイル調、アンティークやレトロ風の柄など、さまざまな製品が登場しています。
クッションフロアのメリット
クッションフロアにはさまざまなメリットがあり、住宅だけではなく店舗などにも使われている人気の床材です。具体的にどのようなメリットがあるのか説明します。
・防水性が高い
クッションフロアは撥水性のあるビニール素材からできており、水を吸収しにくく汚れも簡単に落とせます。このような特性から、キッチンやトイレ、洗面脱衣室などの水回りでよく使われています。
抗菌や消臭などの機能を備えている製品もあるので、汚れやすい玄関やダイニングテーブルの下などに施工してもよいでしょう。
・衝撃・振動・足音を吸収する
クッションフロアは表面の塩化ビニールと裏打ちの間に発泡層があり、実際に歩いてみると若干の弾力があります。歩行時の衝撃や振動、足音を吸収するため、防音効果が期待できるでしょう。
お子さまやペットが過ごす部屋では、走り回る音やおもちゃの落下音、転倒した際の衝撃や騒音を和らげてくれます。そのため、家族が集うリビングや、静音を重視したい寝室などにも最適です。
・デザインが豊富
クッションフロアは表面にプリント加工ができるため、さまざまなデザインが登場しています。商品によって色や明るさ、質感などが異なり、好みのテイストから選ぶことが可能です。部屋のインテリアと調和した床材を採用したい場合にもおすすめです。
・安価に導入できる
住宅の床材には、フローリングやフロアタイル、畳などさまざまな種類がありますが、そのなかでもクッションフロアは最も安価に導入できます。6畳の広さに施工した場合、フローリングは一般的に9万円以上かかるのに対し、クッションフロアは4万円程度の予算でも導入できます。
「フローリングやフロアタイルをメインに使いたい」という場合は、水回りや子ども部屋など、一部のみクッションフロアにすることで、費用を抑えることも可能です。
・DIYもできる
クッションフロアは柔らかいシート状の床材なので、DIY初心者でも比較的扱いやすいという特徴があります。貼り付けは両面テープやボンドなどの接着剤を使うため、難しい施工技術も不要です。
定規やカッター、メジャーなど必要な道具は多いですが「施工費用を節約したい」「水回りだけクッションフロアにリフォームしたい」などという場合はチャレンジしてみるとよいでしょう。
クッションフロアのデメリット
・家具・家電の重みでへこみやすい
クッションフロアは弾力性がありますが、重い家具・家電などを置くとへこむことがあります。たとえば、ソファやダイニングテーブル、冷蔵庫などは床面の一点に荷重が集中しやすいため、スポンジ状の発泡層がへこんでしまうことがあるのです。
対策としては、大型の家具・家電を置く場所に、あらかじめラグやべニア板を敷いたり、足部分にカバーを付けたりしておくとよいでしょう。
クッションフロアはへこんだとしても、なにも置かずに放置またはドライヤーなどで温めることで、元にもどることがあります。ただし、修復できない場合は張り替えが必要になるため、へこみができる前に対策しておくことをおすすめします。
・変色や色映りしやすい
クッションフロアは紫外線で変色したり、マットや家具・家電のゴム部分から色移りしたりすることがあります。また、耐水性はあるものの、長時間水や油に触れていると、塩化ビニールが変質して色が残る原因になることもあります。
表面に色が付いた場合は、水拭きや洗剤、クレンジングクリーム、アルコールなどで落とせる可能性があります。しかし、内部まで染み込んでいる場合は張り替えが必要になるでしょう。
きれいな状態を保つには、こまめな拭き掃除が重要です。特に、キッチンは水や油が床に付着することが多いため、調理後は念入りに清掃するとよいでしょう。
・安っぽく見えやすい
クッションフロアは表面がビニールなので、独特のテカリがあり、安っぽい印象を受けることがあります。また、デザインはプリントなので、本物の木やタイルを使った床とは質感が異なります。本物志向の方や、高級感のある部屋をつくりたい場合には不向きでしょう。
クッションフロアはネット通販からも手軽に購入できますが、画像だけで判断すると「イメージが違う」と感じるかもしれません。サンプルを取り寄せて、実物のデザインや質感を確認しておくと安心です。
・耐久性が低い
一般的な複合フローリングの耐用年数は10年~15年程度、無垢フローリングの場合は30年以上もつといわれています。一方で、クッションフロアの耐用年数は10年程度と、床材のなかでは短めといえるでしょう。
クッションフロアは柔らかいビニール素材を使っているため、傷やへこみができやすく、重い家具・家具を引きずった際にさけてしまうこともあります。また、床面に貼り付けるための接着剤やテープの劣化によってクッションフロアが浮いてしまい、隙間にほこりやゴミがたまることがあります。
・通気性が悪い
ビニール素材のクッションフロアは通気性が悪く、床面とクッションフロアの接着部分にカビが生えることがあります。カビを防止するためには、時折クッションフロアを剥がして空気に触れさせるという方法が有効ですが、広い範囲に施工した場合はなかなか難しいでしょう。
カビができにくい「防カビ」や、細菌の増殖を抑える「抗菌」といった機能を備えた製品もあるので、検討するとよいでしょう。また、クッションフロアを貼る前に、床面の凹凸をなくす下地処理を行うこともカビ予防に効果的です。
クッションフロアが向いている場所
クッションフロアは、耐水性があるため、水まわりの部屋(洗面所やトイレ・キッチンなど)によく使われ、とりわけアンモニアに対する耐久性が高いことから、トイレには高い割合でクッションフロアが採用されます。
この素材には表面のコーティングや厚みによって、機能性が異なる様々なタイプがあります。
例えばトイレ用だけでなく、ペットを飼われている方には、消臭機能付きのクッションフロアもあります。このように、場所と用途によって機能も使い分けされると良いでしょう。
また、クッションフロアは厚みが12mm程度ある一般的な木質系床材と異なり、住宅用では1.8mm厚が主流となっています。加えて店舗用など土足で使えるクッションフロアもあります。
店舗用の場合は2.3mm厚など、住宅用に比べてフロアに厚みがありますが、クッションフロアは住宅の水まわりだけに限られない様々な場所に使える床材と言えます。
まとめ
耐水性が高く、安価でDIYにも挑戦しやすいのが、クッションフロアの魅力です。傷がついたりへこみやすいといったデメリットはありますが、簡単に部屋のイメージを変えることができます。リビングルームやダイニング、キッチン、洗面所など、クッションフロアに向いている部屋は数多くあります。部屋の模様替えやリフォームの際に、クッションフロアを検討してみてはいかがでしょうか。
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